Home>バックナンバー>2015秋号TOP>極める! くすりと療養指導
 錠剤のブドウ糖は水分が無ければ溶解に時間がかかるため、当薬局では自動車運転時には、ゼリー状のブドウ糖か、ブドウ糖を含んだペットボトル飲料を車中に置くことを勧めている。患者には、写真のように飲料に含まれる相当量の砂糖を入れたペットボトルを見せながら説明をしている
 運転時の事故は、無自覚性低血糖により起こるだけでなく、インスリンを注射したのに食事を摂らなかったなど、患者の薬物療法に対する認識が甘い場合でも起こる。低血糖を起こす可能性のある薬物を処方された患者が、自動車運転中に事故を起こし、関係する医療者が「十分な服薬指導がされなかった」と訴訟に巻き込まれることがないように、具体的な療養指導が必須であると考えている。