Home>バックナンバー>2016冬号TOP>D-REPORT GUIDANCE

● 結果

 同意者と非同意者において、性別、年齢、罹病期間、治療法、HbA1cなどに差はなかった。同意者は非同意者に比べ、BMIが高く、末梢神経障害が少なく、尿アルブミンが少なかった
 返送された記録は、すぐに管理栄養士が確認し、不備な点は電話で問い合わせた。各栄養素は計算ソフト(献立作成ソフトハーブシリーズFennel)により算出した。
 約60%の患者が、総エネルギーを過剰に摂取していた。患者のうち炭水化物では約40%、蛋白質で約50%、脂質約70%、塩分約60%の過剰摂取が認められた一方、約90%の患者が食物繊維摂取不足だった。それぞれの栄養素のΔ摂取量(摂取量−目標量)とBMI、HbA1c、血圧に相関は認められなかった。また、各栄養素の過剰群と不足群との比較でも、臨床的特徴や治療方法に差はなかった。

 食物繊維が不足している患者が非常に多く、驚いた。この調査をうけ、当院では、食物繊維に関する資料を作成。患者教育に使用し、食物繊維を積極的に取るよう、指導している。みなさんの施設でも、この調査結果を今後の食事指導に生かしていただきたい。