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Take Home Message
〜実地医科へのワンポイントアドバイス〜

自分の得意な薬剤を持つ

 相次いで新薬が登場する今日の糖尿病薬物療法においては、自分の得意な薬剤を持つことが望まれる。得意な薬剤で十分な処方経験を積み、薬効や薬理を熟知するだけでなく、服薬した際の患者さんの心理や行動の変化をも予測可能なほど、薬剤の特性を理解する。それは必ずしも新薬である必要はない。

『傾聴』だけでは指導にならない

 「患者さんの話を傾聴しました」。医療者からよく聞くフレーズです。しかし、『傾聴』のみでは、患者さんの行動変容に繋がらないことも多くあります。糖尿病の療養指導においては、『傾聴』後に何を患者さんに提案(指導)するか、考えながら聴くことが必要です。『傾聴』は、情報収集と信頼関係を築くという、二つの要素で使いたいですね。
遅野井 健 おそのい たけし

那珂記念クリニック院長
日本糖尿病学会専門医・研修指導医
日本糖尿病協会理事
茨城県糖尿病協会会長

道口 佐多子 どうぐち さたこ

那珂記念クリニック副院長
日本糖尿病療養指導士
茨城県糖尿病療養指導士会会長