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施設紹介伊藤クリニック(東京都)

眼科や他科との診療連携は
進んでいますか

伊藤 眞一 いとう しんいち

伊藤内科クリニック 院長
全国臨床糖尿病医会 会長

 伊藤眞一先生は、現在、約140人で構成される「全国臨床糖尿病医会」の会長を務める一方で、1986年に設立した「NPO法人西東京臨床糖尿病研究会」(会員数1223人;2014年現在)においては、実地医家への糖尿病に対する知識の普及と診療ネットワークづくりのために中心的に活動されている。今回、東京都府中市の伊藤クリニックを訪問し、実地医家のための糖尿病診療についてお伺いした。

Q:クリニックのスタッフ構成や患者数について教えていただけますか。

伊藤:看護師2人、臨床検査技師2人、栄養士3人、医療事務スタッフ7人が交代で勤務しています。そのなかで日本糖尿病療養指導士(CDEJ)は栄養士の3人です。月に約1,000人の患者さんを診察していますが、糖尿病の患者さんは約700人程度です。

Q:本紙創刊号でご紹介しました土井内科医院(宇治市)でも通院患者さんのHbA1c月別分布が待合室に貼られていました。伊藤先生のところにも待合室にHbA1c月別分布のグラフ(写真1)がありますが、これは毎月更新されているのですか。

伊藤:毎月です。初診の患者さんが来院されたときに、HbA1cの意味と併せて、患者さんご自身がこのグラフのどの位置にいるかを説明します。治療開始時は、グラフ上でHbA1cの高い、コントロール不良集団に位置していても、治療を継続することで、コントロール良好集団に移行できることを説明します。患者さんはこのグラフを見て、自分がどのあたりにいるかがわかりますので、治療のモチベーションアップにつながります。
写真1 通院患者さん約600人の2か月分の月別HbA1c分布グラフ