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   その主な作用は、肝臓からの糖新生抑制、骨格筋での糖の取り込み亢進といわれている(図1)。体重増加を来さないことから、インスリン抵抗性がある肥満患者に使用されることが多い。スルホニル尿素薬(SU薬)の効果不十分例、インスリン治療例にも併用効果がある。また、血糖降下作用は穏やかなため、単独では低血糖の危険性は少ない。BG薬の種類と特徴を示す(表1)。



 主な副作用は、軟便、下痢、腹痛、食欲不振、悪心などの消化器症状である。実際に、患者に副作用の確認をすると、軟便、下痢は多くの患者が訴えてくることが多い。投与初期や増量時に見受けられる。一方、頻度は低いが、一番注意すべき副作用は乳酸アシドーシス(図2)である。

 個々の薬品との相互作用は、添付文書参照のこと。その中でも注意が必要な相互作用は、ヨード系造影剤と腎毒性の強い抗生物質(アミノグリコシド系など)との併用である。併用することで、腎機能が低下し、BG薬の排泄が低下することから、乳酸アシドーシスを起こすことがあるためと記載があり、特にヨード系造影剤は、使用の前後2日間は使用を控えることとなっている。