Home>最新号TOP>施設紹介レポート

施設紹介岡本内科クリニック(東京都)

女性と男性、糖尿病治療は同じ?
~月経・更年期・ED・ダイエット~

岡本 亜紀 おかもと あき

岡本内科クリニック 院長

 女性糖尿病患者では、月経周期や閉経が、血糖値へ大きな影響を与える。
また、男性患者では、糖尿病合併症からくるEDや男性更年期に人知れず悩むものも少なくない。
しかし、患者はもちろん、医療関係者でも男女の性差と糖尿病の関わりについて、十分に理解しているとは言い難い。
岡本内科クリニック(以下岡本内科)院長の岡本亜紀先生に、糖尿病患者における
女性と男性の診療ポイントの違いをお話しいただいた。

 岡本内科は、スタッフ全員が女性。そのため、糖尿病専門医院としては他院に比べ、比較的若い女性患者が多い。

 女性は年齢によってライフステージが変化する。月経があり妊娠可能な期間、閉経に向けてホルモンバランスが大きく変化する更年期、骨粗しょう症やがんなどさまざまな疾患を併発しやすくなる老年期、各ステージで女性ホルモンが糖尿病の病態に影響する()。そのため、女性糖尿病患者では、ライフステージに添った治療が求められる。

 「月経のある女性であれば、個人差はあるものの月経前に血糖が上がり、始まったら下がる方が多いです
)。また、更年期になると、太りやすく、痩せにくくなるため、血糖値も上がりやすくなる。さらに、ライフステージによって、女性特有の問題があります」

 恋愛や結婚、出産に関する悩み、更年期やそれ以降は、夫の定年、両親の介護に伴って、うつなどを併発する人も多いという。女性に限らず、うつと気付かずに受診する患者もいる。