極める! くすりと療養指導
糖尿病薬の考え方と
シックデイ②(3回連載)
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北里大学薬学部 薬物治療学Ⅲ
前号に続き、“インスリンの作用不足”という観点から糖尿病用薬を分類し、
治療薬別のシックデイ時における対処法について解説する。
治療薬別のシックデイ時における対処法について解説する。
●病態に合わせた薬物療法●
2型糖尿病を“インスリンの作用不足”の病態と考えると、糖尿病治療薬は、以下のように分類することができる。薬物療法としては、「インスリン抵抗性改善系」と「糖吸収・排泄調節系」が挙げられる。空腹時血糖値の高い場合や、肥満を合併している患者には、BG薬が選択される。SGLT2阻害薬を服用する患者には、尿量増加に伴う脱水を予防するため、水またはお茶を普段より1日500~1000 mL程度多く飲むように指導する。尿路・性器感染症や薬疹、発疹、掻痒感、紅斑など皮膚症状にも注意する。