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 糖尿病患者には、病気による体調の悪化や、自己管理のわずらわしさだけでなく、感情的な負担が重くのしかかる。そのためか、糖尿病と診断され、うつになってしまう人も少なからずいる。糖尿病患者の感情的な負担が、自己管理に悪影響を与えるという報告もある1)
 奥口内科では糖尿病問題領域質問票(PAID:
Problem Areas in Diabetes Survey)を用いて、糖尿病患者の心理状態を測定している 。20項目の質問に、「私にとって全く問題ではない」から「大変悩んでいる」まで、5段階評価で答えていく。点数が高いほど、負担感情が大きいとされる。
 PAIDの記入を、看護師とともに行うと、患者が感情を吐露するきっかけにもなる。また、継続して実施することで、患者の心理変化がわかり、負担感情の強さに合わせた、個別の介入ができる。